先日、HOTEL THE MITSUI KYOTO (以降、MITSUI京都)に宿泊した際に感じた、
「どこか、と似ている感」
宿泊中に色々体験していくうちに気が付いたそのデジャブ感こそ、そう!
THE RITZ-CARLTON KYOTO(以降、リッツ京都)です。
この「どこかと似ている感」を検証するため様々な観点から両ホテルを比較したところなかなか面白かったので記録していきます。
※デジャヴ感は個人の感覚です。実際は異なる場合があります。
目次
[外観]
まずは外観から
外観からしてもう似ている。
MITSUI京都のお部屋編で少し書きましたが、この辺りは市の条例による建築物の制限が厳しく、高さが4,5階程度、外壁は漆黒と制限されています。
そこへ京都らしい見た目となるとまぁ似ちゃうのは必然ですが・・・
上の写真はそれぞれ一番人目に触れる面(二条城・鴨川側)を示しています。
もしMITSUI京都の外観をリッツ京都の一部と差し替えてあっても筆者は気がつかないかもしれません・・・。
外観といえば、違う面も似ている部分が。
それがエントランス。
MITSUI京都が公式のイメージ図なのでわかりずらいですが、
まずどちらも大通りとは言えない道路に面しており、低い垣根で囲まれています。
一歩中に入ると、ヒトの導線よりも車寄せの存在が大きい。
リッツは半屋内なのでわかりずらいですが、MITSUIのような車寄せがあります。
自家用車で来た場合はこちらで車をおり、ベルボーイによってバレーパーキングとなります。
どちらも機械式の地下駐車場のようです。
駐車料金はMITSUI京都が4000円/泊、リッツ京都が3000円/泊です。
駐車台数はMITSUI京都が23台、リッツ京都が72台とリッツ京都はあの敷地からは想像できないくらい大きな地下駐車場を持っている様子。
ただ、そんなリッツ京都も繁忙期のチェックイン時間帯はバレーパーキング待ちがひどく、フェラーリ、ランボルギーニ、ロールスロイスのような超高級車がずらっと駐車待ちしている風景が見られます。
[概要]
少し中に入ってホテル概要を見ていきます。
ホテルロゴ
もうホテルロゴの雰囲気からそっくり。
Athelasフォントぽいスタイリッシュで視認性の高いフォントで、KYOTOを下段においているせいでさらにそっくり感出ています。
デベロッパー
デベロッパーはMITSUI京都についてはそのまま三井不動産です。
リッツ京都を手がけた積水ハウスは、マリオット系列御用達で、最近だと積水ハウス主導の「道の駅プロジェクト」としてたくさん建てられているフェアフィールドバイマリオット、安藤忠雄建築で話題の大阪のWホテル(2021年3月16日開業)のデベロッパーが同社です。
施工主
実際建物を建設した会社はどちらもスーパーゼネコン。
MITSUI京都は神社仏閣に強い清水建設が施工。なんとなくイメージ通り。
リッツ京都はスカイツリー、USJなど都市開発に強い大林組が施工。
三井家の伝統を継承するMITSUI京都と鴨川のシンボルとなるリッツ京都。
どちらもしっくりくる組み合わせと言えます。
規模
敷地面積はMITSUI京都の方が400坪ほど大きいです。
広大な庭園があるのが大きいかと。
一方でリッツ京都は階層がMITSUI京都より多いです。
地上に出ている分は条例による制限があるので差がつきませんが、
リッツ京都は敷地面積が劣る分、地階の階層を増やしてMITSUIより広いスパやMITSUIにはないバンケットを設けることができています。
ちなみにMITSUI京都はバンケットや結婚式設備を設置していないので、挙式・宴会は不可です。
立地
立地としては両者とも二条通り沿いにあります。
直線距離で1.7km、徒歩20分弱で行き来でき非常に近い距離にあります。
最寄駅はどちらも市営地下鉄東西線の駅となりますが、MITSUI京都の方がアクセスは良いと言えます。
客室
客室の種類については、完全にMITSUI京都がリッツ京都に寄せてきた感があります。
(似た立地・カテゴリなので必然といえばそうだけど)
まず客室のカテゴリがどちらも大きくデラックスとスイートの2類のみの設定。
平均客室面積は両者とも50㎡以上で(公式発表)、
眺望の設定も両者とも、シティ・ガーデン・キョウト(鴨川・二条城)の3方向。
総客室数に対するスイート比率は両者とも約13%と、ここもまた同じ。
ただし100㎡を超える客室数はリッツ京都の方が多いです。
[価格帯]
気になる価格帯を見ていきます。(どうしてもぼやけてしまって見づらいです;;)
参考は執筆時点より3ヶ月後の週末の価格(税・サ込)です。
繁忙期や宿泊予定日までの残日数などにより価格は変動します。
まずはMITSUI京都。
オンライン予約できる全ての部屋タイプが表示されています。
デラックスだと税・サ抜は、10万円切るのですが、実際の込み価格で表示すると全室10万円超えてきます。高い...
続いてリッツ京都。
こちらもオンライン予約できる全ての部屋タイプが表示されています。
スイートの見方が見づらいですが、コーナースイート類は「大きめのスイート」を参考にしてください。
やはり眺望が最もいいキョウトビュー(勝手に命名)はプレミア価格で2万円ほど高くなります。
ベースのデラックスルーム(シティ)で比較するとリッツの方が1万円ほど高いですが、全体的には客室の広さ・眺望に対する価格設定は同じ。
----------------------------------------------
※プレジデンシャル・スイート(MITSUI京都)とザ・リッツカールトン・スイート(リッツ京都)は電話予約のみでオンライン検索には表示されません。
※参考までにリッツカールトンスイートは200万円/1泊/1室です。(2020年度)
----------------------------------------------
ずっと見ていると感覚がおかしくなってきて、デラックスのお部屋が安く見えてきます。
[歴史]
ここで一旦施設概要からそれて、ホテルのある土地の歴史を見ていきます。
両者ともその土地のルーツは旧財閥家の邸宅跡地にあります。
そこから時は流れ、それぞれ長年愛されたホテルが建つことになるのですが、なんと両者とも前身は旧藤田財閥の子会社の藤田観光が運営していました!
ルーツがここまで似ていると感じる雰囲気も似てくるのも納得。
建て替えに伴い、両者とも前身のホテルを大切にしており、MITSUI京都は梶井宮門と庭園、リッツ京都はロビーラウンジやプールから見える石垣などが前身のホテルを継承しています。
[内観]
では中へ入っていきます。
ロビーエリア
両者とも京都・和を強く感じる高級感あるデザインです。
MITSUI京都のロビーエリアは「京都嵐山の竹林」をメインイメージとしてデザイン。
デスクはホテルらしい空間が取られていますが、実際手続きを行うのはその先のロビーラウンジ。
こちらのロビーラウンジはフリースペースです。
写真左の左端の柱にエンボス様に書かれたフロアガイドはリッツ京都と同じスタイル。
リッツ京都のロビーエリアは「町家建築の明と暗」を取り入れたデザインとのことで、やはり京都の土地を意識したものとなっています。
リッツ京都もまたロビーエリアには竹林をイメージしたデザインがあります。
デスクは非常にコンパクトで手続きやヒアリングは真横のソファ席で行います。
※現在は感染症対策のためレストラン:ロカンダでチェックインが行われているそう。
MITSUI京都は「開放感」、リッツ京都は「隠れ家感」を感じるエリアとなりますが、この感覚は客室まで続いていきます。
館内施設
館内施設を見ていきます。
レストラン・個室はかなり似ています。
まずレストラン。
イタリアン・和食・バーの3ヶ所というのは同じ設定。
バーはどちらもイタリアン料理店内の一角にあります。
ただし、和食に関してはリッツ京都の方が店舗内でさらに細かくカテゴライズされています。
続いてレストラン個室。
こちらも両者ともルーツを大切にしています。
MITSUI京都は再現ですが旧三井家の「四季の間」を、
リッツ京都は旧藤田家の「夷川邸(えびすがわ)」を移築して個室として設定しています。
図中に記載がありませんが、両者ともブティックがあります。
リッツ京都はピエールエルメ・パリ
MITSUI京都はChicolate de 吉祥
のお菓子をそれぞれ購入することができます。
スパ施設については、プールか温泉かの違いはあれどほぼ同じ設定。
年齢制限も同じで4歳未満の利用は不可です。
starwave-disneyandtravellife.hatenablog.com
starwave-disneyandtravellife.hatenablog.com
なお、スパアイテムなどが購入できるホテルショップのようなブースは両者ともこのスパ受付横に用意があります。
品揃えはリッツ京都の方が豊富です。
客室レイアウト
続いて客室を見ていきます。
両者とも一番ベーシックなデラックスルームの間取りを示しています。
平面図だけ見ると・・・鏡合わせしたようにそっくり。
MITSUI京都は茶室を現代風に解釈したイメージを反映したお部屋。
リッツ京都は「京都の美意識」をイメージしたお部屋とのこと。
それぞれ表示の平面図と若干違うお部屋ですが、ベッドサイドからの全景、お風呂の様子はこのようになり・・・なんとなく似てる感。
先述の、MITSUI京都は「開放感」、リッツ京都は「隠れ家感」が客室でも感じられるのは、照明や色使いの影響かと個人的に思います。
お風呂の広さはどちらもかなりの広さ。レインシャワーも当然のように標準装備。
もうお風呂に入るために宿泊してもいいと言ってもいいお部屋です。
個人的にはMITSUI京都のお風呂の方がお気に入りです。
詳しくは以下の記事を参照ください。
starwave-disneyandtravellife.hatenablog.com
starwave-disneyandtravellife.hatenablog.com
客室といえば、一部客室でルームアメニティの一つが全く同じメーカーのものを採用しているものがあります。
それが、無料のミネラルウォーター。(ラベルの雰囲気がもう似ているけど)
MITSUI京都の標準のミネラルウォーターとリッツ京都のスイートルームに採用されているミネラルウォーターが京都伏見の黄桜酒造が販売している「伏水(ふくみず)」を採用しています。(リッツ京都の標準は富山県採水の別のミネラルウォーター:上写真がそれ)
正確にはMITSUI京都のボトルには「伏水」の文字がないのですが、採水地と製造元が同じなので間違いないかと。
ちなみにハイアットリージェンシー京都も伏水を採用しています。
余談ですが、ボトル形状はリッツ大阪と同じタイプのものです。
[アクティビティ]
ホテル主催の体験プログラムはMITSUI京都では「エクスペリエンス」、リッツ京都では「アクティビティ」と呼ばれ、有料、無料、キッズ向けと多彩なプログラムが用意されています。
詳細は以下のリンクを参照ください。
Experience|HOTEL THE MITSUI KYOTO | ebook5
京都三条駅近くのホテル周辺エリア&アクティビティ | ザ・リッツ・カールトン京都
どちらもホテル内でメジャーな京都体験・日本体験が全てできるようなプログラムが用意されています。
リッツ京都の方がやや豊富で、日本体験系は網羅されているように感じます。
一方無料のプログラムについては両者とも自慢のホテルツアーを始めいくつかあります。
MITSUI京都ではお茶会体験が無料でできる点は魅力的。
starwave-disneyandtravellife.hatenablog.com
キッズ向けプログラム
両者ともキッズ向けのアクティビティの用意があります。
無料プログラムとしてはMITSUI京都の「二条パスポート」、リッツ京都の「リッツキッズ探検隊」があります。
どちらもスタンプラリー形式で保護者同伴であれば小さいお子様でも参加できます。
リッツはチェキで顔写真を取って、自分だけのIDパスみたいなものを作れるので思い出の品が増える点では一歩リード。
プレゼントはどちらも食べ物です。(クッキー、アイスクリーム)
今回調べていて知ったのが京都版の「リッツキッズナイツ」
東京大阪では有料の客室プログラムとして用意されているものですが、
starwave-disneyandtravellife.hatenablog.com
京都では、託児色の強い感じで決まった時間、子供と遊んでくれるプログラムとして用意されているよう。
しかも、無料!!
高級ホテルで同じような目的で託児をお願いすると1時間2~3000円くらいするのでかなりお得!
[総括]
京都中心部のホテルの東西の雄、HOTEL THE MITSUI KYOTOとTHE RITZ-CARLTON KYOTOを勝手に比較していきました。
いくつかの項目で比較していきましたが、やはり似た背景、カテゴリにいる者同士、似ているなぁと感じる箇所は多く、個人的な感覚はやはりそうだったのだな、と思いました。
逆に相対する雰囲気の違いもあり、MITSUI京都の「開放感」、リッツ京都の「重厚な隠れ家感」がそれです。
また、このようなデータでは表すことのできない、ホテルのソフト面「ヒト・ホスピタリティ」は両者とも素晴らしいもので、滞在をより一層楽しく、思い出深いものにしてくれること間違いなしです。
で、総括すると、「どちらもすごくいい。」
という結論におさまらざるおえません。
高額すぎて我が家的にはそうそう泊まれるホテルではありませんが、皆様ご滞在の際はぜひ宿泊・体験をお楽しみください。
[HOTEL THE MITSUI KYOTO関連記事]
starwave-disneyandtravellife.hatenablog.com
starwave-disneyandtravellife.hatenablog.com
starwave-disneyandtravellife.hatenablog.com
starwave-disneyandtravellife.hatenablog.com
[リッツカールトン京都関連記事]
starwave-disneyandtravellife.hatenablog.com